もう、毎朝ぐったり…⋯
「靴はかない!」
「おふろイヤ!」
「その服は今は着たくないの!」

3歳になった娘のなんでもイヤ!に
私は毎日くたくたです
2歳のイヤイヤ期もなかなかだったけれど、3歳は言葉が達者になったぶん、なかなか説得に応じてくれません。
こっちが「〇〇しようか?」と誘えば、「ちがうの!」と即否定。
なにか提案するたびに「そうじゃない!」「いまじゃない!」「それでもない!」。
気づけば、
「早く!」「もういい加減にして!」
……言いたくない言葉が口からこぼれてしまう日もありました。
それでも伝えたい気持ちがある
何を言っても伝わらない日もあるけれど。
どんなに泣きわめかれても、やっぱり「うまく伝えたい」「この子の心に届く言葉をかけたい」と思ってしまうのが親心。
私自身、育児本を読みあさったり、SNSで他のママたちの体験を調べたりしながら、
「じゃあ今日の朝は、こんな声かけでやってみようかな」と試行錯誤してきました。
その中でわかったのは、正解の言葉はひとつじゃないということ。
でも、子どもが安心したり、自分から動けたりする「ちいさなヒント」なら、いくつもあるということです。
- 3歳イヤイヤ期の背景と親ができる対応のコツ
- 「共感・誘導・選択」タイプ別の声かけ20選
- 我が家のリアルな実践エピソード
「どうしてもイライラしてしまう」
「言い方を変えてみたいけど、どうすればいい?」
そんなあなたに、少しでも役立ちますように。
「イヤイヤ期、どう対応すればいいの?」と悩んでいる方にはこちらも。
イヤイヤ期は「脳の成長」サインだった!
「なんでもイヤ!」はわがままじゃない?
3歳の娘と毎日過ごす中で、「どうして毎日こんなに怒ってるんだろう…」と自分にがっかりすることが何度もありました。
たとえば、朝。「この服はどう?」と聞いても「イヤ!」
「じゃあこれは?」と差し出すと「ちがう、それもイヤ!」
「じゃあどうすればいいの!?」と、ついイライラしてしまう。
でもあるとき、ふと目にした育児書に書かれていたんです。
「イヤイヤ期は、脳が成長している証拠です」
その言葉に、心が少し救われた気がしました。
自我とことばの発達で、心が追いつかない
3歳になると、言葉がどんどん増えて、自分の気持ちを言葉で伝えられるようになってきます。
でも実はまだ、「感情をコントロールする力」や「相手の気持ちを想像する力」は未熟なまま。
つまり、気持ちだけが先に走ってしまって、行動や表現がうまくついてこない時期なんです。
たとえば、自分で服を選びたかったのにママが先に出してしまった。
さっきまで好きだった服が、なぜか今日は気分じゃない。
そんな「自分でもうまく説明できない不快感」が、「イヤ!」という一言に凝縮されて出てくる。
大人から見たら理不尽でも、子どもの中では本気の主張なんですよね。
がんばってるのは、子どもも一緒だった
ある日、娘が服を着るのを全力で拒否して、泣きながら床に寝そべったときのこと。
私も時間に追われていたので、「もう知らない!」とドアをバンと閉めてしまいました。
でもしばらくして部屋をのぞくと、ひとりでぽつんと座って、泣きつかれてうつむいている娘の姿が。
「うまく伝えられなかった」
「自分でもどうしたらよかったのか、わからなかった」
そんな気持ちが、ただただイヤの中に詰まっていたんだと思います。
まずは「共感」から始めてみた
それから私は、うまくいかない日ほど、まず「共感の声かけ」を意識するようにしました。
- 「そうだよね、やりたかったのにできなかったんだよね」
- 「悔しくなっちゃったんだね」
- 「そっか、今日はちがう気分だったんだね」
もちろん、魔法みたいに泣き止むわけではありません。
でも少しずつ、娘がこちらの目を見て、気持ちを言い直そうとするようになってきました。
イヤイヤは、親を困らせるためじゃない。
「こころが育っている」証拠なんだ。
そう思えるようになってから、私は前よりも娘の「イヤ!」に付き合えるようになった気がします。
イヤイヤ期に効く!声かけ3原則
イヤイヤ真っ最中の3歳児に、毎日同じ声かけをしても、まったく響かないことってありますよね。
昨日うまくいった言葉が、今日は逆効果。
「もしかして、また地雷踏んだ…?」と感じることもしばしば。
私も「こう言ったらよかったのかな?」と考えながら、いろんな声かけを試してきました。
その中で少しずつわかってきたのが、子どもが安心して動ける声かけには共通する型があるということです。
それが、「共感・誘導・選択」の3原則。
ひとつずつ、実体験も交えながら紹介します。
①共感する(まずは気持ちによりそう)
なにより大事なのは、「わかってるよ」という気持ちを伝えること。
気持ちを無視して行動だけをうながそうとすると、かえって反発されてしまうんですよね。
たとえば、こんなふうに声をかけています。
- 「そっか、やりたかったのにできなかったんだね」
- 「イヤだったよね。急に言われたらびっくりしちゃうよね」
- 「悔しかったの、わかるよ。ママもそういうことあるよ」
「落ち着いてから言おう」じゃなくて、爆発してるときこそ、まず共感のひとこと。
泣き叫んでいた娘がふっと私の顔を見る瞬間、きっと「気持ちをわかってもらえた」と感じてるんだと思います。
②誘導する(やりたくなる工夫を)
次に試したのは、「やらせよう」じゃなくて「やってみたくなるように導く」声かけ。
ごっこ遊びや競争、大げさなリアクション…なんでもアリです(笑)。
- 「どっちが早くパジャマ着られるか、競争しよう!」
- 「ママがビックリするくらい早くできたらどうしよう〜?」
- 「階段をカニさん歩きで登ったら、おもしろいかも!」
ポイントは、正面から言わないこと。
子どものやる気スイッチは、大人の理屈じゃなくて、ちょっとした遊び心で入ることが多いなぁと感じています。
③選択させる(自分で決めたら納得できる)
3歳になると「自分で決めたい!」という気持ちがぐんと強くなります。
だからこそ、「これにする?それともこっち?」と小さな選択肢を渡すことが、行動へのスムーズな一歩になります。
- 「赤いシャツと青いシャツ、どっち着る?」
- 「今やる?それとも5分後にする?」
- 「お風呂は泡バス?それともおもちゃ入り?」
ただし、選択肢は2つまでにするのがコツ。
3つ以上あると迷ってかえってイライラすることもあります(経験済みです…⋯)。
私がこの3つの型を意識するようになってから、娘とのやりとりのイライラが減ってきました。
うまくいく声かけは日によってちがうけど、「共感・誘導・選択」を組み合わせることで、確実に伝わっている気がします。
【保存版】イヤイヤ期の声かけ20選
\共感・誘導・選択のバランスで、子どもが動き出す/
「今日こそスムーズに進んでほしい」
そう思って声をかけても、「イヤ!」の嵐。
でも、声かけを少し工夫するだけで、子どもがふっと動いてくれることがあります。
私自身、何度も失敗しながら見つけたのがこの「3タイプ×声かけ」の考え方です。
ここでは、「共感」「誘導」「選択」に分けて、すぐ使えるフレーズを20個ご紹介します。
朝の準備、寝る前、お片づけ…⋯どの場面でも、きっと使える言葉があるはずです。
①共感タイプ
イヤ!という気持ちの奥には、「わかってほしい」というサインが隠れていることが多いです。
まずは「イヤな気持ちもOKだよ」と伝えるところから。
- 「そっか、そうしたかったんだね」
- 「まだ遊びたかったのに、おしまいって言われたらイヤだよね」
- 「今日はこの服の気分じゃなかったんだよね」
- 「ママに怒られて、悲しかったね。ごめんね」
- 「うまくできなくて、くやしかったんだよね」
- 「なんか、もやもやする日もあるよね。ママにもあるよ」
- 「そんなに泣くほどイヤだったんだね。ちゃんと伝えてくれてありがとう」

「わかるよ」「そうだったんだね」と、
気持ちに名前をつけてあげるのがポイント
②誘導タイプ
「やらなきゃ」で動かそうとすると反発されがち。でも、「やりたくなる工夫」でぐっと前向きに。
- 「この道をカニさんで歩く?それともくまさんで?」
- 「ママが靴をはくの見てて!すごい早さだよ〜」
- 「お片づけレース、よーいドン!」
- 「今日はお風呂でシャボン玉実験しよっか」
- 「ごはん食べてくれたら、ママがほめすぎちゃうかも〜」
- 「あれ?パジャママンがいない!○○ちゃんが変身する?」
- 「このおもちゃたち、おうちに帰りたがってるみたい!」

遊び心やちょっとした演出を入れるだけで、
イヤイヤ→やってみたい!に変わるかも
③選択タイプ
自分で選んだ、と思えるだけで、ぐっと納得しやすくなるのが3歳。
決めさせてあげることで、行動のハードルがぐっと下がります。
- 「赤いくつと青いくつ、どっちにする?」
- 「今やる?5分後にやる?」
- 「パジャマから着る?それとも歯みがきから?」
- 「ぬいぐるみを先に寝かせる?自分が先におふとん入る?」
- 「ママと手をつないでいく?一人でトコトコ歩く?」
- 「お皿を自分で運ぶ?ママと一緒にやる?」
- 「お風呂は泡のにする?お気に入りのおもちゃにする?」

親が選んでほしい2択を用意して、
どっちでもOKな形にするのがコツ
「どっちもイヤ!」と言われたら、もう一度共感タイプに戻るのもアリです◎
どうにもならない日は⋯⋯?
どんな声かけも通じない日ってありますよね。
そんなとき、私は一緒に床に寝転がるようにしています。
「もうイヤなんだよね」「ママも動けないなぁ」って、ゴロン。
すると不思議と、子どもが「…ママ、なにしてるの?」と覗き込んできたり。
うまくいかない日は、予定を変えてしまうこともあります。
「声かけでなんとかしなきゃ」って思いすぎなくても大丈夫。
そっと寄りそうだけでも、十分伝わってるときがあります。
イヤイヤが強くなる場面別声かけのコツ
\着替え・歯みがき・登園時などうまくいかない時のヒント集/
イヤイヤ期って、決まって「急いでるとき」「今はやめてほしいとき」にやってくるんですよね。
そして不思議なくらい、毎日お決まりのイヤイヤゾーンがあります。
ここでは、わが家で何度もつまづいたシーン別に「効いた声かけ」や「ダメだった声かけ」をまとめてみました。
①着替えイヤイヤ「ママが着ようかな作戦」
朝はとにかく時間がない。でも、服を出しても「それイヤ!こっちじゃない!」の一点張り。
そんなときに効いたのが、「じゃあママが着ちゃおうかな?」というひとこと。
「だめー!それ○○ちゃんの!」と慌てて着替えはじめてくれたこと、何度あったことか(笑)。
📝ポイント:お気に入りキャラの服は自分だけの特別という気持ちがあるので、「奪われそう」にするとスイッチが入ることも。
②歯みがきイヤイヤ「くまちゃんごっこでスイッチON」
歯ブラシを見た瞬間に「イヤーー!」と叫ぶ娘。
追いかけて押さえつけて磨く…そんな日が続いて苦しくなったとき、ぬいぐるみに助けられました。
「くまちゃんが見てるって。○○ちゃんのシャカシャカ、見せてあげて〜」
すると「じゃあちょっとだけね」と口をあけてくれたりして。
📝ポイント:「誰かに見せる」「誰かのために」は、イヤイヤ中でも意外と効果あり。ごっこ遊びに持ち込むのが◎
③登園前のぐずり「ママも行きたくないな…⋯」
「ほいくえん行きたくないー!」の朝。
急いでるから「行くよ!」と引っ張ってしまいたくなるけど、それでうまくいった試しがなくて。
ある朝、「ママもお仕事行きたくないなぁ…⋯」とぽつりとつぶやいたら、
娘が「えっ、ママも?」とびっくりして、すこし気持ちがやわらいだことがありました。
📝ポイント:まず同じ気持ちを伝えてから、「今日はどんな遊びするのかな?」と未来の楽しみに目を向けさせると◎
④お風呂イヤイヤ「どっちにする?」
「入りたくない!」「ぬぎたくない!」のお風呂前。
無理やり脱がせると機嫌は悪化…。そんなときは選択肢を渡すだけで空気が変わります。
「今日は泡風呂?それともおもちゃいっぱいにする?」
「ママが先に入ってびっくりさせようか?」
📝ポイント:イヤイヤの主導権を少しだけ渡してあげるだけで、「自分で決めた」が行動のきっかけに。
⑤お片づけイヤイヤ「ゲームにする」
まだ遊びたくて仕方がないのに「片づけよう」と言われたら、そりゃイヤですよね。
わが家では「この子たち(おもちゃ)、おうちに帰りたがってるよ〜」が定番です。
ときには「○○ちゃんVSママ、どっちが早いか勝負だよ!」とレースにすると、びっくりするほどの集中力で片づけてくれることも(笑)
📝ポイント:「片づけ=つまらない」を「片づけ=遊び」に変換することがカギです。
どれも、うまくいく日もあればダメな日もあります。
でも、「またイヤイヤが来た!」と構えるより、「今日はこの手でいってみようかな」と気軽に声かけを変えてみると、不思議と空気がやわらぐことがあります。
「効いた日」と「やらかした日」|わが家のリアル声かけ記録
\正解はひとつじゃない。親子でつかんだちいさなヒント/
育児本を読んでも、SNSで検索しても、うまくいかない日ってやっぱりあります。
でも、だからこそ伝えたい。
「うまくいった日」も、「やっちゃったな…⋯」と思った日も、どっちも大切な子育ての一部なんだと思います。
ここでは、私が実際に体験した声かけのエピソードを、包み隠さずご紹介します。
「それママが着ちゃおうかな?」で劇的に変わった朝
朝の着替えタイム。いつも通り「この服にしようか」と声をかけたら、「イヤ!!」のひとこと。
そのまま床に寝転がって動かない娘。
焦る私。時間がない。イライラが募る。
でもふと思いついて、「じゃあママがこれ着ちゃおうかな〜」と冗談っぽく言ってみたら…
「だめー!○○ちゃんの!!」とムクリと起き上がり、自分から着替えをはじめたんです。
お気に入りの服+ママが横取りしちゃうフリがスイッチだったようです。
遊び心って、こんなときにこそ効くんだなと実感しました。
「早くして!」がクセになった日
朝の時間がないとき、「もうママが着せちゃうね」と手を出したり、「早くして!遅れちゃうよ!」とつい焦って言ってしまうこと、ありませんか?
私もそうでした。
一度「手伝うね」とやってしまうと、翌日から「ママやって」が始まってしまう。
それが続いて、ある日「自分でやって」と言ったら、「えーん!」と泣き出してしまって…。
「急がなきゃ」が前に出ると、やってもらう前提を作ってしまうこともあるんだなと反省。
何度も繰り返すうちに、「自分でできた!」を大事にする声かけに変えていくようにしました。
ルーティンをクイズ形式にしたら、自分で動けるように
朝の流れ(起きる→着替え→朝ごはん→歯みがき)、毎日バタバタしていました。
でもある日から「次はなにするんだったっけ?」とクイズ形式で聞くようにしてみたんです。
すると、「うーん…きがえる!」と、娘が自分で動き出すように。
答えさせるだけでなく、「正解!」と一緒に喜ぶことで、行動が楽しいに変わるようになりました。
どうしても無理な日は、あきらめて寝転がる
すべての声かけが効かない日もあります。
こっちが何を言っても「イヤ!イヤ!イヤ!」の嵐。
そんな日は、私も一緒に床にゴロンと寝転がります。
「ママも今日は動けないな〜。一緒にここで休もっか」
すると、しばらくして子どもが近づいてきて、「ママ、ぎゅーして」と言ってくれたりするんです。
📝声かけをあきらめることが、心を通わせるきっかけになる日もある。
「今日は何もしなくていい」と思えるとき、親の顔も少しやさしくなる気がします。
どれも、完璧な対応じゃないけど、
それでも「どうにか向き合いたい」と思った日々の積み重ねが、少しずつ親子の関係を変えてきたと思っています。
【まとめ】声かけひとつで、子育ては変わる
\うまくいかない日も、ちゃんと子育てしてる証です/
3歳のイヤイヤ期。
毎日が小さなバトルの連続で、「また怒っちゃった」「今日はうまくできなかった」と落ち込むこと、ありますよね。
でも、そんな日でも
「少しでも笑顔で過ごしたい」
「子どもとちゃんと向き合いたい」って思えてる時点で、もうすごいことなんだと思うんです。
私も、毎日うまくいっているわけではありません。
「早くして!」と怒鳴ってしまった日も、「もう無理…⋯」と泣いた日もあります。
でも、ほんのひとこと声かけを変えてみるだけで、気分が変わる瞬間もある。
「そっか、イヤだったんだね」
「これとこれ、どっちがいい?」
「くまちゃんに見せてあげる?」
そのひとことが、子どもに届いたと感じられた日は、
「よし、また明日もやってみよう」と思える自分にもなれました。
声かけは魔法じゃないけれど、関係をつなぐ橋みたいなもの。
今日うまくいかなくても、明日は違う言葉が響くかもしれない。
正解はひとつじゃなくて、親子をつなぐ言葉の橋が、少しずつ育っていくものなんだと思います。
忙しい中、ここまで読んでくださって本当にありがとうございました。
この記事が、あなたの明日の声かけのヒントになりますように。
イヤイヤを育児本とAI使って乗り越える方法も書いています👇️
📚イヤイヤ期におすすめの育児本3選
イヤイヤ期専門保育士が答える子どものイヤイヤこんなときどうする?100のヒント
「もうイライラしたくない…」そんなママ・パパに向けた、イヤイヤ期の対処法が詰まった一冊。
ユーモアたっぷりのイラストと具体的なアドバイスで、共感しながら心がふっと軽くなります。
元保育士のグズらない声かけ145 イヤイヤ期のトリセツ
子どもにそのまま使える145の声かけアイデアをイラスト&漫画で紹介。
発達の視点から「なぜイヤイヤするのか」も解説されていて、親のイライラがスーッとほどける一冊です。